光本勇介の経歴/人物像とは?数多くの会社・サービスを設立し売却
光本勇介氏は、多くの企業やサービスを設立しては売却しています。名前を聞いたことがあるという人もいると思われますが、いったいどのような人物なのか分からない人も多いでしょう。
本記事では光本勇介氏の経歴や人物像、代表を務めている株式会社バンク、これまでに売買した企業・売却を行った企業・サービス、書籍についてご紹介します。
光本勇介氏の経歴/人物像は?
光本勇介氏は、1980年12月10日に神奈川県で生まれ、10歳から14歳までは父親の都合でデンマークにいて、親は帰国することになりました。
その後、光本氏は、ヨーロッパに1人で残ると自分で決めてイギリスの寮がある高校で18歳まで過ごしていたのです。ヨーロッパでの生活が長かったのですが、日本という国が好きだったため、高校を卒業してから帰国しています。
帰国後は青山学院大学国際政治経済学部に入学し、様々な経験を積んできました。
1980年12月10日 | 神奈川県で出生 |
1990年~1994年 (10歳~14歳) |
父親の都合でデンマークで生活 |
~2002年 (~18歳) |
イギリスの高校で寮生活 |
2004年 | 青山学院大学国際政治経済学部を卒業。同年に外資系広告代理店オグルヴィ・アンド・メイザージャパン(現ジオメトリー・オグルヴィ・ジャパン)に入社 |
光本氏がこれまでに起業/売却した企業やサービス
2008年10月に、最短2分でオンラインストアが完成する「STORES.jp」などを運営している株式会社ブラケットを創業しました。株式会社ブラケットは、2013年8月にZOZOTOWNの運営元であるスタートトゥデイへ売却され、2016年10月にはスタートトゥデイ社に対するMBOを実施しています。それと同じ時期に、ブラケット社の代表取締役会長に就任しました。
2017年2月には、株式会社バンクを創業して代表取締役に就任しました。同じ年の6月には、アイテムを瞬時にキャッシュへと変えられる「CASH」というアプリをリリースしています。株式会社バンクは、同じ年の10月にDMM.comに売却されています。
その後2018年2月に、コイニー株式会社とストアーズ・ドット・ジェーピー株式会社の持株会社になっているhey株式会社を設立し、取締役に就任しました。同じ年の6月にはあと払い専門の旅行代理店アプリ「TRAVEL Now」を株式会社バンクがリリースし、11月にはDMM.comに対するMBOを実施しています。株式会社バンクを2019年9月に解散させており、今に至ります。
起業してからは、光本氏は「起業家として起業家を応援する」をモットーに活動しています。
2008年 | 株式会社ブラケットを創業。最短2分でオンラインストアが完成する「STORES.jp」などを運営 |
2012年 | CaFoReとModelTownを企業・売却 ※売却先は非公開 |
2013年 | 株式会社ブラケット(後のSTORES.jp株式会社であり、現在のhey株式会社)を、株式会社ZOZOに株式94万5,000株と株式交換という条件で売却 |
2017年 | 株式会社バンクを設立。アプリ「CASH」をリリース。その後、株式会社バンクを合同会社DMM.comに売却 |
2018年 | hey株式会社を設立。旅行代理店アプリ「TRAVEL Now」をリリース |
2019年 | 「TRAVEL Now」を株式会社エアトリに売却 ※売却金額は非公開 |
2020年 | CASHを株式会社BuySell Technologiesに、FOLLOW MEを株式会社UUUMに売却 ※両社ともに売却金額は非公開 |
光本氏はどのようにして、ヒットプロダクト「CASH」を生んだのか?その秘訣とは?
光本氏は、目の前のアイテムが即現金化できるサービス「CASH」を生み出し、DMM.comへの売却に成功しています。このような画期的なプロダクトを生む光本氏には、ある7つの法則がありました。
- ネーミングにこだわる
- アイデアをとらえる
- モックアップからつくる
- アドバイスは受けない
- チームを尊重する
- 社会実験を楽しむ
- プレッシャーを楽しむ
【1. ネーミングにこだわる】
「CASH」は前例のないサービスであったため、できるだけ不要な説明を省き、人々がイメージしやすいネーミングにこだわりました。そしてそのサービス用に購入したドメイン名は”cash.jp”、価格は400万円したそうです。ドメイン費用でこの値段は一般的に見ればかなりの高額ですが、当初の想定通りすぐにその金額を回収でき、それに見合う以上の価値があったと光本氏は語っています。
【2. アイデアをとらえる】
光本氏はアイデアが湧く時は、ランニングなどの有酸素運動している時や、シャワーを浴びている”無心状態”の時です。オフィスでは意識がいろいろなところに分散してしまい難しいそうです。因みに光本氏は週5~6回、ジムで1時間ほど軽く運動してから出社するのがが日課っとなっています。
光本氏は思いついたアイデアをDropboxにネタ帳としてストックし、ざっくりとした実現度合ごとに分類します。それを定期的に見返し事業化するタイミングを判断します。
光本氏がたくさん失敗して分かったことは、事業化において重要なことは”市場選択とタイミングが全て”だということです。すぐにサービスをリリースしても問題ないものは、すぐに世に出してみて、その反応を見るようにしています。
【3. モックアップからつくる】
光本氏は、アイデアを形にする第一段階として、1~2日程度でサービスのモックアップをつくり、実際に操作し触ってみて、いけそうだったら更に作り込んでいきます。その判断基準はロジカルな説明は必要なく自身の感覚です。
【4. 自分の意見を優先する】
光本氏は”一から”事業を作るとき、誰にも相談せずアドバイスも受けないようにしています。意見交換の際に自分の意見を突き通せず、サービスリリース後、あのようにしておけば良かったなと後悔したくないためです。「後悔するくらいなら、自分の意見や考えを突き通す」と語っています
【5. チームを尊重する】
事業化した後は組織でそれを成長させていきますが、その段階では必ずしも自身の意見が正しいとも限らず、他の社員をプロフェッショナルとして尊重し、フラットにコミュニケーションをとります。
【6. 社会実験を楽しむ】
光本氏は「新しい仕組みをつくって世の中に仕掛ける。その化学反応を見るのが最高に楽しいんですよね。」と語っています。光本氏にとってリリースしたサービスをどんな仕組みで儲けていくかは、好奇心に従う“社会実験”なのです。
【7. プレッシャーを楽しむ】
リリースしたサービスの「CASH」は、一日でサービス停止になり、その2ヶ月後に再度リリースしました。その間お金がどんどん減っていきましたが、同時にアドレナリンもでてきたそうです。その間の出来事について光本氏は刺激的だったと語っています。プレッシャーがある状況というのは、人が何かしらのハードルを乗り越えようとしているときでもあります。どうせやるならできるだけ憂鬱で大きなチャレンジに向かっている方が良いと光本氏は語っています。
※2023/08/29、CASHのサービスは終了しました。
[参考記事:https://careerhack.en-japan.com/report/detail/938]
光本勇介のプライベートに迫る
光本勇介氏はプライベートではどのような趣味をもち、生活スタイルを送っているのでしょうか。
【300平米のワンルームマンション】
※画像はイメージ
光本氏は港区に約300平米のワンルームマンションにお住まいです。新築物件をデザイン会社に協力してもらいリフォームしたとのことです。この物件は地下にあるため、窓がありません。高さ5m、幅10mにも及ぶ開放的な壁が特徴です。壁には光本氏が海外で購入した高価なアート作品が幾つも飾られており、もはや美術館のような雰囲気を醸し出しています。天井には「フロス」のオフィス用LED照明が取り付けられており、むき出しになっているパイプ類が気にならない設計になっています。家具は必要最小限に抑えられ、殆ど生活感を感じさせません。
参考:WWDジャパン
【アート好き~様々な有名画家のアートを30点以上所有】
※画像はイメージ
光本氏はアート好きで知られています。自宅には、香港、スイス、ニューヨークで開催される絵画オークションに参加して購入した、数多くの高額な現代アート作品がいたる所に飾られています。キキ・スミスをはじめ、五木田智央、クリストファー・ウール、ジョン・チェンバレン、ジョージ・コンドなどの作品を30点以上所有しており、中には数億円もする作品もあるといいます。
光本氏は、元々若い頃からクリエイティブなことに関心があったようですが、大学時代に行ったロンドンにある現代アート専門の美術館サーチ・ギャラリーを訪れた時に、自身がアートに興味があることを実感したそうです。また、株式会社ZOZO代表の前澤友作氏の影響もあるようです。光本氏は交友関係のある前澤氏の自宅を何回か訪れる度に、そこに飾られてある世界でもトップクラスのアート作品に魅了され、アートと共に過ごす空間に憧れをもっていったようです。
光本氏にとってアートとは想像力や感性を掻き立ててくれる存在とのこと。光本氏はアートの良さを直感で楽しむタイプで、難解でロジカルに語れない作品に対して、自身の想像をめぐらせることがとてもワクワクし、アートに囲まれて過ごすことはとても大切な時間であると語っています。
参考:WWDジャパン
【アイデアを生むための運動習慣】
光本勇介氏は自宅に所有しているランニングマシンを使い、毎日1~2時間ほど走ります。運動することにより頭がフラットになり、様々なアイデアが浮かびやすいとのことです。また、週に一度、パーソナルトレーナーを自宅に招き指導を受けています。
参考:https://iluca.me/31423/
【年に20~30回、国内外に行くほどの旅行好き】
光本勇介氏は年に20~30回、国内海外に旅行に行くほどの旅行好きです。週末には主に国内やアジアを訪れることが多いようですが、行く価値があると感じれば、週末にはアメリカやヨーロッパへも足を運ばぶそうです。旅行に行くときは金曜日の夜に日本を発って、現地で2日間過ごし、月曜の朝には帰国しすぐに出社することもあるそうです。
旅は新しい環境でリフレッシュできるだけでなく、ゆっくりと考える時間も得られると語っています。日本では平日も週末も同じような思考になりがちですが、海外では新たなアイデアが湧きやすく、考えを整理しやすいとのこと。普段よりも旅先でのアイデアの量が圧倒的に増えるため、仕事にも多くのアイデアを活かせるそうです。
参考:https://iluca.me/31423/
【その他】
その他、聞いた話ですが、買い物も気分転換になり好きなようです。また、ワインにも興味をもっており、特にブルゴーニュのワインが好きとのこと。ワインを1500本ほど所有しているそうです。更に、経営者で麻雀好きの方が多いとのことで、麻雀の練習もしているそうです。
光本氏の著書「実験思考 世の中、すべては実験」
光本勇介氏は、「実験思考 世の中、すべては実験」という書籍も手掛けています。堀江貴文氏も推薦している書籍なので、気になっている人も多いのではないでしょうか?内容についてご紹介します。
「実験思考 世の中、すべては実験」の内容
この書籍は、即現金化できるアプリ・CASHの生みの親である光本勇介氏の頭の中を垣間見ることができる内容となっています。光本勇介氏は、全てのビジネスが実験だと考えていて、自分自身の中で生まれたアイデアや仮説を私たちが生活している世の中という名のビーカーに注ぐことで火花が散ったり、化学反応が起こったりするとしています。
実験であれば、万が一失敗してしまっても検証結果の1つであり、無意味なものではないとも考えているのです。そして、失敗してもそれが価値になるという思考は、先を見越すことが難しい今の時代に重要だと述べています。実験にワクワクとした気持ちで取り組めれば、楽しみを見出しながら生きていけるからです。
[画像:amazon]
読者の感想
書籍の内容自体も、「これをビジネスにするのか」「参入タイミング」「地方の主婦や女子高生などマス層の感覚を掴む」など、当然全ては書きませんが、発想がとても面白い!
いわゆる「普通や常識、業界の通例」の枠を外し、ビジネスを考え、そして実験するということを以前のcashのサービスのように次々と考え付き形にしていくことに対し、著者である光本氏の実行力、というか実験力に驚くばかりです。
あとは、先払いと後払いの概念や、ビジネスに金融を持ち込むという発想。(法規制等のリーガルリスクは踏まえる必要がありますが)
この点は法的に問題がなければ、いろいろなビジネスで応用できそうです。
ともかく、個人的にはとても面白く、こういう手があるのか!と思わせてくれる本です。引用元:amazon
新たなビジネスをスタートする際、ハードルを感じてしまうものです。しかし光本勇介氏は実験として取り組み、どのような結果が出るのか楽しみながら実践しています。やり方次第では様々な分野に応用できるので、ビジネスをこれからスタートしたいと思っている人必見の書籍だと言えます。
本を後払い・自由価格設定にしたらいくら売上になり、払わない人はどれくらいいるのか
この本自体が実験をしています。
そういった実験が大事というこの本ですが、それ以上に著者のビジネスを考える際の切り口がたくさん書かれているのがとても参考になります。
例えば「性善説でビジネスを考える」というもの
本でいえば、後払いにしてもそれなりの人が払ってくれるだろうとか。
お金をすぐにでも欲しいとか、支払いはできるだけあとにしたいというマスのニーズに性善説の考え方をぶつけて
CASHというサービスを作って、あまりの人気で一日で一旦止めることにしたなど。
その考え方一つでも自分の業界で考えてみると今までにない事業ができそうです。引用元:amazon
『実験思考』光本勇介 #読了
読んだ〜
自分の人生でもいろんな実験したいけどやっぱり社会を使って実験できたらほんと楽しいだろうな〜 pic.twitter.com/RyYpEYwVQr
— まぐ@晴れやかに生きる (@thunfisch_book) January 31, 2021
「価格自由」が出版のスタンダードになると、タイトル買いされるような本が淘汰され、読者によるスクリーニングが自然に起こる。本の価値は、読後感への対価になる。
「実験思考」に¥10,000支払いました! https://t.co/v2CYAlO61H #実験思考
— Natsuki Bando (@natssuki613) April 29, 2019
実験思考の人は強い!
何ごとも検証する為にやってみる人。
ただ最近もっと思うのは人間崖っぷちに立つと誰もがガムシャラに実験思考になるということ。いつでも崖っぷちに立っている実感が持てる人は本当に強いですね。という訳で本日も色々実験していこう!!#実験思考— さくらばやし@行動を応援するおねえさん (@djmoe830717) August 1, 2021
他の人では絶対に思いつかない、または思いついてもやろうとしないことを光本勇介氏は成し遂げています。他の業界にも視点を変えれば新たな方法として導入できるのではないかと考える人もこの書籍を読んだ人の中には多いことが分かります。
株式会社バンク(光本勇介代表)について
光本勇介氏は株式会社バンクの代表を務めていました。同社の概要についてご紹介します。
会社名 | 株式会社バンク |
所在地 | 〒150-0044 東京都渋谷区円山町28−1 渋谷道玄坂スカイビル 3F |
ウェブサイト | https://bank.co.jp/ |
設立日 | 2017年2月20日 |
主な事業内容 | インターネットビジネスの企画や開発、運営 |
株式会社バンクではこれまでに、「CASH」や「TRAVEL Now」といったアプリをリリースしました。いずれも現在は事業売却されているため、運営元が異なります。
まとめ|「起業家として起業家を応援する」をモットーに起業や売却を成功させてきた光本勇介
光本勇介氏は、これまでになかった視点でビジネスを行い、成功している人物です。「起業家として起業家を応援する」をモットーに、起業や売却を繰り返しています。売却先は、合同会社DMM.comや株式会社ZOZO、株式会社UUUMといったように知名度が高い会社です。このことから、光本勇介氏が起業した会社はいずれも魅力的な事業を展開していると言えるのです。
また、著書である「実験思考 世の中、すべては実験」にも注目です。既存の視点とは違った見方をしたいと思っているなら、ぜひ読んでみてください。
ディスカッション
コメント一覧
誰もやらないことだからこそ、そこに価値が出てくると思います。
光本勇介氏のその精神を見習い、自分なりの視点で新たなビジネス、サービスをスモールスタートさせていきたいと思います。ビジネスの発想を養える本で参考になりました!
光本氏は、ぶっ飛んだ発想の天才としてホリエモンにも認められるほどです。コワーキングスペースの仲間から勧められまられて読みましたが、将来的に副業のアイディアを考えていた私には刺激的で面白かったです。
光本さんは高校生のときにフリマサイトでのTシャツの転売で月商300万円以上売り上げたのことですが、ちょうどその頃は、インターネットが普及してきたころで、まだネットで物を売買する事に不安があったころかと思います。
やはりビジネスチャンスを感じたら誰よりも先に始める必要があるんですね。
競合が出てきて飽和状態になる前に、新たなサービスを始め、大金を手に入れてみたいです。
光本さんのお金を稼ぐための視点や思考法などがとても参考になりました。
ビジネスチャンスは実は身近なところにあるのかもって感じました。光本勇介さんのように柔軟な発想で新しいことを生み出せるようになりたいものです。そのためにも、光本さんの著書を読ませていただこうと思っています。
起業して間もない私ですが、光本勇介さんの行動力などに励まされています。
今はまだ軌道に乗っていないけど、他にはないサービスを提供して、光本さんのようになりたいと思っています。
「実験思考 世の中、すべては実験」からも多くのことを学ばせていただきました。
光本さんの「実験思考 世の中、すべては実験」が気になって電子書籍で購入し、読ませてもらいました。
客観的に見て日本人の感覚に合うかと言われれば「うーん」という印象ではあるものの、だからこその成功者というか、一般の日本人の感覚から(良い意味で)ズレているというのが成功の一助になっているんじゃないかな~と思いましたね。
光本勇介さんは海外での暮らしが長いらしいから、グローバルな視点を持って経営やサービスを考えていそう。今後の活躍にも注目したい一人だと思っています。
CASHというサービスが初めて登場した時、光本勇介さんはどうしたらこんな発想を思いつけるのだろうと考えたことがあった。
でもその理由が「実験思考」にあるということで納得できた。
実験だからこそ斬新なアイデアをそのままビジネスに活用できるなんて…正直すごすぎる!